「赤ちゃんと犬」の生活:1年間の実体験から学んだこと

上の子を亡くしてから長男を授かるまでの間、私たち夫婦を癒やしてくれたのが、甘えん坊で元気がいっぱいのトイプードルでした。 彼の存在は私たち夫婦にとってかけがえのないもので、新しい家族として迎えたその瞬間から、私たちの心を支えてくれる大切な存在です。

そんな愛犬とともに新しい命を迎える喜びの中で、「赤ちゃんと犬が一緒に暮らすのは大丈夫?」という周囲からの心配の声があがりました。 特に新生児の赤ちゃんとまだ若い1歳半ばの愛犬という組み合わせには、私自身も未知の課題であり少なからず不安を抱いていたのです。

でも、愛犬は私たちにとって「家族」です。 離れて暮らす選択肢は当時は考えられず、一緒に生活をスタートすることを決意しました。

赤ちゃんと愛犬の初めての対面

息子が生まれて家に戻ると、愛犬はこちらが驚くほどにもすんなり赤ちゃんを受け入れてくれました。

愛犬は人懐っこい性格で、息子に対して威嚇する攻撃をするようなことは一度もありませんでした。ただし、新生児の小さな体の上に愛犬がのっかかろうとする、ヒヤリとする場面はあり、赤ちゃんと犬の安全な距離感をどう考えていくかは当初の大きな課題でした。

意外にも一番ストレスを感じていたのは夫だったのです。 息子の誕生を喜びつつも、私の体調や赤ちゃんの成長を心配して余裕がなくなり、愛犬への接し方が厳しいことがありました。その影響で、愛犬が夜に吠えることも増え、家族全体のバランスが難しい時期もありました。

役割分担で乗りこえた家族の危機

夫の負担を軽減するために、夫婦の会話をできるだけ意識し、私たち家族の役割分担を見直しました。私も夫も赤ちゃんである息子の子育てに集中しがちでしたが、産後回復するまでの間は夫が愛犬の散歩をし、私も徐々に愛犬の散歩を再開、愛犬と向き合う時間を増やしていきました。その結果、夫も少しずつ余裕を持って、愛犬も落ち着いてくれたのは本当によかったです。

また、新生児期には赤ちゃんと愛犬が直接触れ合わないように「ベビーラック」を導入しました。家族みんなが無理なく過ごせるように工夫を重ねながら、少しずつお互いの生活リズムを整えていきました。

接触が始まるのは8カ月頃から

もしかしたらわが家は上の子のこともあり、赤ちゃんと犬がいる暮らしを慎重に進めているケースかもしれません。赤ちゃんと愛犬の直接の触れ合いが始まったのは、息子がハイハイを始めた8カ月頃からです。それまではもともと愛犬用に買っていたものですが、小さなサークルを活用し、赤ちゃんと愛犬のスペースを区切りつつ生活していました。息子がハイハイをし始め、移動範囲が広がった頃に広いベビーサークルを購入。

こんなことなら、初めから小さなサークルは思い切ってリサイクルショップなどで買い取ってもらい、最初から購入しておけばよかったなという後悔もあります。息子がすくすくと成長し、歩き始める1歳頃にはサークルも卒業。

 息子は自ら愛犬のそばに行くようになり、徐々に「兄弟」のような関係が築かれてきました。特に印象的だったのは、息子が愛犬に対して純粋に大きな愛情を示したことです。初めての言葉は愛犬の名前でした。でも不思議なことに、犬であるという認識はあるようで愛犬は「わんわん(犬)」であることもわかっているから面白いです。

そんなこともあり、息子と愛犬の家族としての絆を、親としても飼い主としても見られる瞬間は愛おしいです。今では、追いかけっこをしたり、時々おもちゃの取り合いをしてケンカしたりもします。それもまた微笑ましい日常の一部です。

赤ちゃんと犬が一緒に暮らすための「共存のコツ」

この1年で私​​が見つけた「共存のコツ」をご紹介します。

  1. ベビーサークルを活用する

広さのあるベビーサークルを導入することで、赤ちゃんが愛犬のエリアに入ることを妨げ、安全な環境を確保できました。 これから同じ状況になる方にはぜひおすすめしたいです。

  1. 愛犬のストレスケアも意識する

赤ちゃんに気を取られる中で、愛犬の気持ちを忘れがちですが、愛犬のストレスサインを見逃さずケアすることも重要です。そうすることで、愛犬も安心感を持つことができます。

  1. 清潔を守る

赤ちゃんがハイハイを始める時期からは、愛犬のいるスペースの清掃をこまめに行いました。 うちは毛が抜けない犬種でしたが、掃除機や空気清浄機を活用して清潔な環境を守ることを心掛けました。

ともに暮らすことで得られる幸せ

赤ちゃんと犬が一緒に暮らすのは確かにチャレンジが必要ですが、それ以上に得られる幸せもたくさんありました。 愛犬が息子の成長を見守り、息子も愛犬の存在からたくさんの学びを得ています。家族みんなで過ごす時間の温かさはかけがえのないものです。

これから「赤ちゃんと犬」のともに暮らすことを考えているママ・パパの皆さんも、安心してください。きっとすてきな日々が待っています。この記事が、少しでもヒントになれば嬉しいです!

この記事を書いた人

ともよ
ともよ
一児育てるアラフォーママ。長女の看取りを経験、母として最後まで看病できたことが心の支えです。現在は、二人目である長男を自宅保育しながら、副業としてライティングに挑戦中。大学で食品加工を学び、前職は農作物の製品開発に従事。レシピ記事の執筆経験があり、食に関することが得意です。
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