ママだって社会とつながっていたい。授乳室がもたらす外出への安心感

こんにちは。息子を育てながらフリーランスとして働いている、ともよです。

私は、長女の看護と子育てを経験し、見送ったあと、不妊治療を経て授かった息子との毎日を過ごしています。子育ての中で感じた孤独や外出への不安、そして“授乳室”という存在の大きさについて、私の体験をもとにお話しさせてください。

育児中の孤独と「外に出たい」という気持ち

赤ちゃんとの暮らしは、かけがえのない愛おしい時間。でもその一方で、「誰かと話したい」「ちょっとでいいから外に出てリフレッシュしたい」と思うこともありますよね。
私自身、長女の看病をしながらの子育てでは、どうしても家にこもりがちで、外の世界から自分だけ切り離されているような感覚になることがよくありました。

けれど、赤ちゃん連れでの外出にはたくさんのハードルがあります。
授乳やおむつ替えの場所はあるかな?
ぐずったときにすぐに対応できるかな?
外に出たいという気持ちはあるけれど、現実には「準備」や「不安」が重なって、一歩を踏み出すのがとても難しかったのを今でも覚えています。

外での授乳に感じた違和感と、ミルク育児への切り替え

私の場合、外で授乳することに強い抵抗がありました。授乳ケープを使ってみたこともありますが、外ではなかなか落ち着かず、唯一使ったのは自家用車の中だけ。誰にも見られていないとわかっていても、なんとなく心がざわついてしまって、結局使うことはなくなりました。

その後、息子は5〜6ヶ月で自然と卒乳、12ヶ月で卒ミルクへ。
外での授乳の悩みは減りましたが、おむつ替えはまだまだ必要な時期。特に授乳室の近くにあることが多いおむつ交換台は、1歳を過ぎても何度も利用しました。

授乳室は、赤ちゃんのための場所だけでなく、ママが安心してお世話できる場所。清潔で静かな空間があることで、外出のストレスがぐっと減るのを実感しました。

授乳室があるだけで生まれる“安心感”

息子が1歳半のとき、近所のショッピングモールに新しく授乳室ができたのです。初めて利用したとき、その清潔感と居心地の良さにホッとしました。
「赤ちゃんが泣いても、ここならすぐ来られる」
そう思えるだけで、外出のハードルがグンと下がったのを今でも覚えています。

個人的には、木のぬくもりが感じられるナチュラルな雰囲気の授乳室があったら、もっとリラックスできそうだな、なんて思います。まるでカフェみたいに落ち着ける場所だったら、家よりも安心して過ごせるかもしれませんよね。

授乳室って、ママたちにとっては“お守り”のような存在。
「泣いても大丈夫」「ここなら大丈夫」そう思える場所があるだけで、外に出る勇気が湧いてきます。

授乳室が、ママの「社会とつながる一歩」になる

息子が生まれたのは、私が長女を見送ってから。不妊治療の末に授かり、まだ心と体が回復しきっていない中での子育ては、不安と孤独の連続でした。

そんなときに出会った授乳室の存在が、「もう一度、社会とつながってみよう」と思える小さなきっかけになったのです。
ほんの少しの外出でも、赤ちゃんと安心して過ごせる場所があると、「私も外に出ていいんだ」と感じられる。そのことが、どれだけ大きな支えだったかは、経験してみないと分からないかもしれません。

授乳室は単なる“授乳の場”ではなく、ママと赤ちゃんが社会とつながるための安心の拠点なのだと、私は心から感じています。

授乳室がもっと増えてほしい、そんな願いを込めて

私の住んでいる地域では、授乳室があるのは子育て支援センターと図書館くらい。図書館は静かな場所なので、赤ちゃん連れでは気が引けて、あまり利用できませんでした。

それでも、ショッピングモールに授乳室ができたときは、「あ、子育てしやすくなってるんだな」と嬉しくなったのです。
もっともっと、身近な場所に授乳室があったら、ママたちの外出も、心の余裕も、ずっと変わると思います。

そして、授乳室は赤ちゃんのためだけじゃなく、ママ自身が「ほっと一息つける場所」であってほしい。清潔で、明るくて、ちょっとだけ気持ちが和らぐような、そんな空間がもっと広がっていくことを願っています。

おわりに

子育て中のママにとって、外出は「気分転換」であり「社会とのつながり」でもあります。 授乳室の存在は、その一歩をそっと後押ししてくれる、心強い存在。
もし今、あなたが子育ての中で孤独や不安を感じているのなら、「外に出たい」と思う気持ちを大切にしてほしいなと思います。

安心して出かけられる場所があるだけで、気持ちがふっと軽くなることもあります。
そして、授乳室のような優しい空間が、これからのママたちの未来を、もっと自由に、もっと明るくしてくれますように。

この記事を書いた人

ともよ
ともよ
長女を難病で亡くし、喪失と不妊を経て、息子を育てる日々。会社員から専業主婦、そして現在はフリーランスママへ。迷いながらも子どもとの時間を大切にし、リアルな育児の声や小さな幸せを綴っています。
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