育児をしながら「働きたい」と思ったとき、どんな働き方が自分に合っているのか、迷うことはありませんか?
私もそのひとりでした。
子どもが1歳を迎え、保育園に預けることになったとき、「さあ仕事を始めよう!」と意気込んだものの、思い通りにはいかず…。通院や療育、そして子どもの体調不良など、“想定外”が日々の暮らしにあふれていました。
それでも、今の私なりの「ちょうどいい働き方」にたどり着き、子育てと仕事、そして自分の「やりたいこと」を少しずつ両立できるようになってきました。
今回はそんな私の試行錯誤と小さな工夫の積み重ねについてお話ししたいと思います。
第一子の難聴が教えてくれた、働き方を考えるきっかけ
第一子に先天性の難聴があると診断されたのは、生後間もない頃のことでした。
「この子の成長には、より丁寧なサポートが必要になるかもしれない」
そう感じた瞬間、それまでぼんやりと描いていた“育児と仕事の両立”のイメージが、大きく変わっていきました。
月に一度のリハビリに加え、小児科や耳鼻科への定期的な通院。
病院の予定で手帳がどんどん埋まり、私たち家族は“子どもの体調を最優先にする生活”を本格的にスタートさせました。
1日4時間のパート+在宅ライターという選択
そんな中で行き着いたのが、1日4時間程度のパート勤務と、在宅でできるWEBライターの仕事を組み合わせる働き方。
パートは週に数日、時間を固定して働きながら、在宅ワークは子どもが保育園に行っている時間や寝かしつけ後にコツコツと進めていく。どちらか一方では成り立たなかった両立が、「掛け合わせる」ことでうまく回り始めたのです。
実は、WEBライターの仕事を選んだのは、「文章を書くのが得意だったから」ではありません。
むしろ私は、「文章を書くのが苦手だからこそ、ちゃんと勉強したい」と思って、この仕事にチャレンジしました。
最初は「うまく書けない」「時間ばかりかかる…」と悩むこともありましたが、少しずつ「伝えたいことを言葉にする楽しさ」がわかってきて、今ではライティングが“自分の成長”を感じられる時間にもなっています。
納期がある分、時間の管理は必要ですが、「今は子どもの通院が最優先」と思えば、無理せず調整できるのも、在宅ワークのありがたいところです。

「いつかの夢」を小さく始めてみた
子どもと過ごすなかで、「親子で集まれるサロンのような場所をつくってみたいな」という夢がふと浮かびました。
その第一歩として始めたのが、petapeta-art®(ペタペタアート)。
子どもの手形や足形を使って作品をつくるこのアートに出会い、資格を取得して活動をスタート。
今では、週末にマルシェに出店したり、月に数回、教室を開いたりしています。
まだまだ小さな規模ではありますが、私にとっては「好きなこと」と「ママたちとつながれる場」が重なる、大切な時間になっています。
参加してくださる方との会話から、育児のヒントをもらったり、元気をもらうこともしばしば。
夢は、日々の暮らしの延長線上にあるのだと実感しています。

家事は「がんばらない仕組み」でラクにする
子育て、仕事、やりたいことと毎日をめいっぱい過ごしているからこそ、家事についても考え方を見直すようになりました。
以前は「きちんとやらなきゃ」と頑張りすぎていた家事も、今は“仕組み化”して気負わず続けることを大事にしています。
たとえば…
- 掃除はロボット掃除機におまかせ
- 玄関掃除・トイレ掃除などは曜日ごとに分けてルーティン化
- 炊飯器や家電のタイマー機能をフル活用
- リマインダーやToDoリストで「うっかり防止」
また、スマートスピーカーを使って「保育園に行く時間です」と子どもに声かけしてもらうと、登園準備も少しスムーズになります。
完璧を目指すのではなく、「今日はここだけやればOK」という考え方に変えたことで、心の余裕も増えました。
子どもの時間も、自分の夢も大切にしたいから
一番大切にしているのは、「子どもとの時間を削ってまで、何かを無理に詰め込まないこと」。
もちろん、やりたいことがたくさんあると、思い通りに進まない日もあります。
でも、そんなときは「今は子ども優先の時期」と自分に言い聞かせて、ペースダウンもOKにしています。
寝かしつけのあとに、明日のやることをリスト化するのが毎晩のルーティン。
頭の中が整理されて、翌日の自分をちょっとラクにしてあげられる気がします。
両立は「できることを、できるかたちで」
子どもの体調不良や急な通院で、予定が崩れてしまうことも少なくありません。やろうと思っていたことが進まないと、「私、全然できてない…」と落ち込む日もあります。
でも最近は、「両立って、できない自分を責めることじゃないんだ」と思えるようになってきました。
“今の自分に合った働き方”を少しずつ見つけて、毎日を精一杯過ごしている。
それだけで、十分頑張っているって、自分に言ってあげたくなるんです。
完璧じゃなくていい。
ちょっとずつ、私らしく続けていける働き方。
それが、わたしの「ちょうどいい両立」のかたちです。
この記事を書いた人

- 小学校・中学校で教員として、知的障害級、情緒障害級などの担任、不登校の子どもの学習、就学支援、図書館司書を経験。現在、軽度難聴児の子ども含め2児の子どもを育てながら、保育補助、webライター、手形足形アートなど子どもと関わる仕事を行なっている。
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